いびきについて

いびきが健康に悪影響を及ぼすことをご存じですか？
信じられないと思いませんか？実は、いびきは睡眠時無呼吸症候群の早期警告サインなのです。睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、睡眠中に本当に無呼吸を起こします。1回の無呼吸の時間が30秒から1分以上続くこともあり、無呼吸が起こると血中酸素濃度が急激に低下し、健康に深刻な影響を与えてしまいます。

いびきで脳卒中のリスクが増加
医学的な研究によると、1日の睡眠時間が8時間以上で、いびきをかく場合や日中に居眠りをしている人は脳卒中になる確率が相対的に高いことがわかっています。この症状を持つ人の多くは、重症度の異なる睡眠時無呼吸症候群を患っており、睡眠中に短時間の無呼吸状態を起こすため、ひどいいびきをかいたり、深い眠りが得られずに日中に居眠りをしてしまったりします。したがって、非常にひどいいびきや日中に頻繁な眠気がある場合は、これらの症状が脳卒中の可能性を著しく高める睡眠時無呼吸症候群の兆候である可能性があるため、医師の診察を受け、原因を突き止める必要があります。

いびきと高血圧症
睡眠中にいびきや呼吸の異常を感じたことはありませんか？ジョンズ・ホプキンス大学の医療・公衆衛生学部の科学者たちが主導した大規模な研究プロジェクトでは、いびきや睡眠時無呼吸症候群が中高年の高血圧と高い相関関係にあり、特に肥満が顕著であることが明らかになりました。この関連性について、科学者たちはまだ完全には説明できていません。 

睡眠時無呼吸症候群の患者と健康な人との血中酸素濃度の違いについて
通常の呼吸状態では、血中酸素濃度は97％～100％ですが、睡眠時無呼吸症候群になると、睡眠中の血中酸素濃度は60％～80％にしかならず、突然の心筋梗塞や脳卒中などの深刻な健康障害を引き起こす可能性があります。

いびきは眠りを共にするパートナーの健康に影響しますか？
スウェーデンのアベスタにあるSleep Disorders Centerの研究者が、夫のいびきによる睡眠障害でセンターを訪れた500人の女性を調査したところ、10％以上の女性が睡眠不足のために仕事をこなせなくなっていることがわかりました。その結果、いびきをかく人と眠りを共にするパートナーは、いびきによって睡眠が妨げられ、睡眠の質の低下や疲労感が生じ、長期的に睡眠の質が損なわれることで、疲労感を伴う激しい頭痛などの医学的問題が生じる可能性があることがわかりました。また、今回の調査では、パートナーのいびきに悩んでいる女性は、ある種のうつ状態になりやすいこともわかりました。これは、一般の人（ここでは、眠りを共にするパートナーがいびきをかかない人であること）にとっては、いびきをかく人との生活について想像できないためです。パートナーのいびきに悩む女性は、他の人からの理解を受けられず、うつ状態になってしまうことが多いのです。いびきは迷惑なもので、特にいびきをかく人と眠りを共にするパートナーにとっては、いびきと戦わなくて済むようにと願っていることでしょう。いびきは現在、世界中で男性の44％以上、女性の30％以上が悩んでいる問題であり、もちろん年を重ねるごとに悪化していきます。

いびきが男性の性機能障害の原因になるというのは本当ですか？
英国の医学博士が行った研究によると、いびきは男性の性機能障害を引き起こす可能性があるという。 研究によると、いびきをかくとテストステロンと呼ばれる男性ホルモンの分泌量が減少し、その減少量が一定の割合を超えると、男性の性機能障害を引き起こすという。いびきをかく人は、睡眠中に一時的に無呼吸になります。すると、鼻腔や口腔を通って肺に入る空気の量が減り、体内の酸素量が減ることで、精巣のテストステロンの分泌量も減るといわれています。